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石膏とは

石膏の基礎知識

石膏は、医薬・医療、美術工芸、農業、建築・土木まで幅広い分野で使われています。英語ではGypsum、ドイツ語ではGipsと表記します。

身近なところで活躍する石膏

石膏は意外に身近なところで活躍しています。日々の生活やさまざまな産業を陰ながら支えています。
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焼石膏の特長

焼石膏の最大の特長は、水と反応して複雑な形状でも自由自在に成型できることです。
●流し込みによる自由な成型ができます。
●加熱、圧縮などの操作が不要で作業が容易に行えます。 ●短時間で成型ができます。
●適度の膨張があり、型が精密にとれます。
●成型体の安定が高く、乾燥・吸湿による変形がありません。
●人体に無害で安全です。

化学的に見た石膏

石膏は硫酸カルシウムと水からなる鉱物です。化学組成上では次の3種類に大別されます。
二水石膏(CaSO4・2H20)   半水石膏(CaSO4・1/2H20)
二水石膏(CaSO4・2H20)   半水石膏(CaSO4・1/2H20)
2分子の水を結晶水として保持する硫酸カルシウムです。天然に産出される天然原石と、化学工業で副生成・合成される化学石膏があります。加熱(120℃~150℃)することで、結晶水全体の3/4が脱水し半水石膏となります。   焼石膏とも呼ばれます。水と混練することで水和反応し、二水石膏の針状結晶を析出し凝結します。
無水石膏(CaSO4)
結晶水を持たない硫酸カルシウムで、可溶性無水石膏(III型無水石膏)と不溶性無水石膏(II型無水石膏)があります。半水石膏を加熱(180℃~190℃)して得られる可溶性無水石膏は、空気中の水分を吸着して半水石膏に戻ります。一方、不溶性無水石膏は天然に存在しますが、二水石膏を300℃~700℃で焼成することでも得られます。不溶性無水石膏は水を加えても容易に水和反応しませんが、凝結促進剤を加えて硬化させることもできます。

焼石膏の種類

焼石膏は製造方法の違いによって次の2種類に区別されます。それぞれを使い分け、あるいは配合し、用途に応じた製品を製造しています。
α型焼石膏
●オートクレーブで溶液(または水蒸気)中で加圧焼成します。
●表面が平滑な短柱状の結晶です。
●比較的少ない水量で混練できるので、強度はβ型の3倍以上になります。
●主な用途は、機械・金属工業における各種模型用、非鉄金属鋳造用、歯科技工における歯科模型用です。
β型焼石膏
●石膏釜と呼ばれる撹拌機を内蔵する円筒釜で常圧焼成します。
●主な用途は陶磁器型材用、彫塑美術工芸用、医療用、建材用などです。

使用上の注意事項

1. 粉末が目に入らないように注意してください。万一目に入った時はすぐに大量の流水で洗浄し、眼科医の診断を受けてください。
2. 粉塵の吸入を避けてください。局所吸塵排気装置のある所で、公的機関が認可した防塵マスクを着用して取り扱ってください。粉塵を長期間吸入すると呼吸器の炎症、障害を起こすことがあります。
3. 皮膚が過敏な人やアレルギー体質の人は、石膏スラリーが手や皮膚に触れると炎症を起こすことがありますので保護手袋を着用してください。
4. 石膏は吸湿性が高く、雨・水濡れ・湿気厳禁の材料です。
5. 使用前、使用中も含め密閉し、水回りや結露水が発生しやすい所、床や壁面に直接に接した所での保管などは避けてください。
6. 小児の手の届かないところに保管してください。
7. カタログ記載の物性値は、水温、室温など使用条件により変化します。また、使用方法は参考資料として提供するもので、それを保証するものではありません。
8. 指定の用途以外に使用の場合は性能を保証いたしかねます。
9. 積層段数が多いと荷くずれの危険があります。
10. 使用前に包装や説明書に記載の注意事項をよくお読みください。

石膏の歴史

石膏利用の歴史は古く、古代エジプトにまでさかのぼります。古代エジプトのピラミッドに、石の目地材として石膏が用いられています。また、クフ王のピラミッドの王の石棺には、アラバスター(結晶石膏の一種)が使われ、さらには、クレオパトラがワインを飲むのに使った杯も、天然石膏から削り出されたものといわれています。
古代ギリシャやローマでは、建築材料のほかに、彫塑や型取りなど造形材料にも利用されました。
現代の石膏利用の一例としては、陶磁器型材用としての石膏型があります。この石膏型により高品質な陶磁器の大量生産が可能になっています。石膏は成形が極めて容易であり、硬化体の面がとても平滑で、さらには吸水性もあることから、陶磁器型材として最適のものといえます。
石膏は人類にとって古くから便利な材料でしたが、はるか時を経た現代では、便利なだけでなく、その造型性能の高さや耐火性などから、産業や生活に欠かせないものとなっています。
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