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カルゲン活用例(タマネギ)

カルゲンを使うとタマネギが甘くなります!

淡路島にて行われた、カルゲンを施用したタマネギの試験データをご紹介します。

▼一般的なタマネギのデータ
糖度は7~8度
カルシウム含有量:21mg/100g

カルゲン施用内容(当社推奨基準による)

  施用方法 施用量 備考
元肥 土壌混和 2~4袋/10a 定植前
追肥1 表面施用 2~3袋/10a 収穫45日前
追肥2 葉面散布 ネオカル水和剤500~1000倍液
散布機器により異なりますが、背負い式の場合100L/10a程度が必要
結球初期から2~3回
殺虫・殺菌剤との混用可
(銅・アルカリ剤は不可)

タマネギ栽培特性

  1. 冷涼な気候を好み、寒さにも強い作物ですが、寒冷地では越冬が困難で、春まき栽培がおこなわれます。
  2. 土質の適応性は広いですが、土壌水分に富む粘質土壌で良く生育し、乾きやすくて軽い火山灰土壌での生育は良くありません。
  3. 球の肥大には日長と温度が関係します。長日条件で温度が上昇すると肥大しますが、品種による差があり、早晩性がきまります。
  4. 早まきして大苗で越冬すると、春のとう立ちがしやすくなります。品種毎の播種時期があるので、品種特性にあった栽培を心がけましょう!!

 

南あわじ市 タマネギ展示圃調査結果

栽培方法

今回調査を行った作型は、普通栽培(9月播種 11月定植)ですが、11月の圃場条件が悪く、圃場準備が遅れたため、定植は12月下旬となりました。
カルゲン施用時期 :元肥 12月下旬 2袋/10a (定植前)
          追肥  3月下旬 2袋/10a (収穫の45日前を目安とする)
ネオカル施用時期 :生育中後期(3月下旬・4月中旬・4月下旬)に 500倍~1000倍液を3回葉面散布する。
          べと病、疫病の防除(予防)のため、EBIや有機塩素系殺菌剤と混用散布

展示圃区割り
元肥 追肥 備考
①条間施用区 カルゲン(粉状) カルゲン(粉状) 畝中央部に使用溝
すじ状に施用
②全面施用区
(追肥・粉状)
カルゲン(粉状) カルゲン(粉状) 畝全体に施用
③全面施用区
(追肥・粒状)
カルゲン(粉状) カルゲン(粒状) 畝全体に施用
④葉面散布区 カルゲン(粉状) ネオカル(水和剤) べと病、疫病の防除(予防)のため、
EBIや有機塩素系殺虫剤と混用散布
⑤慣行区 慣行栽培(対象区)
調査は、収穫適期であるタマネギの茎が自然倒伏してから7日後としました。
調査結果

球高、球径、重量、共に追肥にネオカルを葉面散布した区が最も良く、次いで粒状施用区となりました。

  20玉当たり
総重量(g)
1玉当たり
重量(g)
平均球高
(mm)
平均球径
(mm)
①条間施用区 6,685.0 334.3 76.6 82.7
②全面施用区(追肥・粉状) 6,485.0 324.3 76.0 81.5
③全面施用区(追肥・粒状) 7,040.0 352.0 76.5 83.4
④葉面散布区 7,330.0 366.5 77.5 85.1
⑤慣行区 5,850.0 292.5 73.5 78.8
  糖度
中心部 外側 内外差
①条間施用区 9.6 6.6 3.0
②全面施用区(追肥・粉状) 9.2 6.0 3.2
③全面施用区(追肥・粒状) 8.2 5.8 2.4
④葉面散布区 10.2 5.4 4.8
⑤慣行区 7.4 4.0 3.4
カルゲン栽培区については、葉面散布区調査球の中から球高 球径 球重が平均値に近い1球を分析機関で分析しました。
分析項目 カルゲン栽培 慣行栽培
水分 88.5g 89.7g
たんぱく質 0.9g 1.0g
脂質 0.1g 0.1g
灰分 0.4g 0.4g
炭水化物 10.2g 8.8g
エネルギー 42kcal 37kcal
カルシウム含有量
(mg/100g)
①条間施用区 24.2
②全面施用区(追肥・粉状) 27.8
③全面施用区(追肥・粒状) 28.0
④葉面散布区 25.8
⑤慣行区 21.0
カルシウム含有量

カルゲン栽培区については、調査球の中から球高 球径 球重が平均値に近い1球を分析機関で分析しました。 カルシウム含有量は、カルゲンを畝全体に施用した区(2区 3区)が高く、次いでネオカルの葉面散布区(4区)となりました。
カルゲン粒状品を畝全面に施用した区が最も高かったのは、主成分である水溶性のカルシウムが、土壌中のあらゆる場所に点在することとなり、栄養素としてのカルシウムをタマネギが効率よく吸収できたためと推測されます。葉面散布は、速効性のためその効果が即現れますが、反面その効果が長続きしにくい特徴があります。

糖度・カルシウム含有量・大きさなど総合的に分析した結果、タマネギでのカルゲンの最も効果的な施用方法は下記の通りです。
①定植前にカルゲンを畝全体に施用し、土壌混和します。(2袋/10㌃)
②収穫の45日前を目安に、カルゲンを畝全体に追肥します。(2袋/10㌃)
③または、ネオカル水和剤(500~1000倍液)を収穫の40日前から2~3回葉面散布を行います。
ただし、施用量については、標準的な土壌条件を基準に記載していますので、実情に応じて適宜増減してください。

カルゲン栽培に関することやカルゲン製品はこちらでご案内しています。

カルゲンはカルシウムとイオウが結びついた石膏(農業用石膏)を主原料に製造したカルシウム特殊肥料です。 土壌のpHを上昇させずに連用することで土壌を団粒化し、有効微生物の増殖を促進します。 カルゲンは、石灰類(炭酸カルシウム)に比べて約170倍水に溶けやすく、水溶性のカルシウム肥料として作物に吸収されやすい特性があり、作物の健全な成長に必要なカルシウムを補給するために最適です。特に窒素過剰による生育障害を軽減する拮抗作用も示します。